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上野駅に「撮り鉄」警報、2列車12日に引退(読売新聞)

 金沢―上野間を50年以上にわたって結んできたJRのブルートレイン(寝台特急)「北陸」と、夜行急行「能登」が運行廃止になり、今月12日、“ラストラン”を迎える。

 東京・上野駅には先月中旬頃から、車体をカメラに収めようとするファン「撮り鉄」が平日でも200人ほど詰めかけ、直前の週末になった今月6日には、約800人に上った。普段は閑散としているホームには新幹線のような柵もなく、当日は一層の混雑が予想されるため、JR側は安全確保に四苦八苦している。

 小雨が降って冷え込んだ6日午後10時45分。上野駅の13番ホームに北陸が入線すると、この1か月で最も多くなった撮り鉄たちが一斉にカメラのシャッターを押し、フラッシュの閃光(せんこう)が絶え間なく続いた。

 「前に出ないでください」「走らないでください」――。警備員が注意をしても、撮り鉄たちは発車まで15分ほどの間、あらゆる角度から撮影しようと、狭いホームを駆け回り、正面から撮ろうと、ホームの端ぎりぎりまで身を乗り出して注意される人も。北陸の出発後、能登が入ってきた時も、同じ光景が繰り返された。

 撮り鉄とは鉄道車両の撮影を楽しむファンのことでここ数年、増加している。

 同じくブルートレインの「あさかぜ」「さくら」が2005年に引退した時に集まった人は1000人程度だったが、08年の「銀河」の場合は約2000人に、昨年春の「富士」「はやぶさ」の場合は約3000人に上った。今年2月には、大阪と滋賀で、お座敷列車などを撮影するためとみられる不審者が線路内に立ち入り、運転を見合わせるトラブルも発生。同月28日、東海道・山陽新幹線の「500系」が東海道区間から引退した時も、東京駅には約1500人が集って、すし詰めのホームの先頭付近では「押さないで」「危ない」と怒号も聞こえた。

 1950年から運行が始まった北陸と、59年から運行され一時廃止後復活した能登。その車体には郷愁を感じるファンも多く、上野駅は、2月27日から臨時に警備員約10人を配置し、警戒を強めているが、当日の12日夜は「どれだけ人が集まるか予測がつかない」として、約40人の社員や警備員を臨時に配置する予定。

 「危ない場所に立ち入っていないか、マナーを守って撮っているか。ファンが写真を見れば、すぐにわかる」。6日夜、上野駅に来ていた神奈川県相模原市の高校3年、加藤圭悟さん(18)は残念そうに話した後、「『自分だけ良ければ』ではなくて、『みんなで鉄道に楽しませてもらっている』という気持ちで、譲り合いながら撮影したい」と語った。

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